2007.07.07

中途半端ならない方がいい 閉鎖決めた池田医師 2007.07.06 共同通信

中途半端ならない方がいい 閉鎖決めた池田医師 2007.07.06 共同通信  
 
鹿児島県・種子島の唯一の産婦人科、池田医院の池田速水(いけだ・はやみ)医師(39)に閉鎖の理由を聞いた。
 
■父の代から約四十年続く医院をなぜやめるのか。
 
「島には新生児用の救急医療施設がない上に、緊急時の搬送システムも整っていない。唯一の産婦人科が救急指定でもない開業医という現状は危険すぎる」
 
■どうすれば島でお産を続けられるか。
 
「ヘリ搬送の体制改善などとともに、新生児集中治療室(NICU)のような高度な施設と開業医との中間的な施設がまずは必要。将来は島の救急指定病院に産婦人科を新設するのが理想」
 
■お産ができない島になることについては。
 
「担当している妊婦さんには謝るしかないが、中途半端な病院ならない方がいい。無責任だという批判も受けているが、この状況を放置してきた行政にも一因がある。周産期医療の充実は自治体や医師会が共同で取り組むべき課題だ」
 
■自治体に望むことは。
 
「県に対しては、ヘリコプター搬送をはじめとした緊急時の仕組みづくり。産婦人科医確保で
島内の市町が
医師会などと協議会を開催しているが、議論の経過を住民にもオープンにしてほしい」
 
■国に対しては。
 
「少子化対策と言うが、出産が増えればそれだけ異常妊娠などの数も増える。そのリスクをどれだけ想定しているのか。緊急時に確実に専門医が診る仕組みが必要」

■離島で医師を続ける苦労は。
 
「人対人、という医療の原点に戻り、たくさんのことを学んだ。最新の技術は島外で得るしかないが、学会に参加するために鹿児島大から代診の医師に来てもらったりしなくてはならなかった」