2007.10.09
『美唄市の計画が甘く、統合病院が健全経営できるか疑問視された・・・公立病院改革で追い込まれなければ、進まないのか?』

→<美唄市立病院の5年比較表(平成13年-17年)、ベンチマーク表>
美唄の病院 道筋早く
2007.10.06 北海道新聞朝刊地方 33頁 空B
美唄市が九月下旬、市立病院と美唄労災病院の統合を断念した。「人口二万八千人のまちに二つの総合病院があることが、両病院の患者不足、経営難を招いている。二つを一つにして充実した病院をつくろう」という発想は間違っていなかったと思うだけに、残念だ。
断念の理由は、統合病院で働くことに同意した医師が計画より大幅に少なかったため。背景には臨床研修制度による地方の医師不足があるが、労災病院の医師は「市の計画が甘く、統合病院が健全経営できるか疑問だった」と話しており、市にも反省点はあるだろう。
しかし、これからもっと重要になるのは、美唄の地域医療がどうなるかだ。両病院はともに億単位の累積赤字を抱え、「最悪の場合、両方ともなくなる可能性がある」と指摘する関係者もいる。そうはならなくても、診療体制の縮小などは避けられない状況にある。
地方の病院再建は、診療報酬削減や医師不足、人口減少などの問題があり容易ではない。しかし、住民の不安を解消するため、市と、労災病院を経営する独立行政法人・労働者健康福祉機構(川崎市)は統合計画の失敗を真摯(しんし)に受け止め、一日も早く今後の道筋を示す必要がある。
(河相宏史)
北海道新聞社