鹿児島県
『鹿児島県立5病院の職員研修を終えて』 長 隆
7月22日・23日の記録的豪雨災害に心からのお見舞いを申しあげます。(21日夕方まで被災地に居りました。)
2006年6月5日・12日・7月10日・19日・20日の 5日間北薩病院・大島病院・姶良病院・薩南病院・鹿屋医療センター5病院の視察と講演をさせていただきました。
特攻隊の出撃基地を厳粛な気持ちでたずねさせていただきました。5000名を超える若い兵士を送り出した戦争の悲劇を2度と繰り返すべきではないという思いをあらためて強くいたしました。戦争指導者はわが子を含めてどのような気持ちで送り出したのでしょうか。22日自宅からすぐそばのいつものコースなのですが 靖国神社の境内を沈黙して散歩・遊就館の脇の『特攻勇士の像に黙祷・陸軍航空隊西尾少佐以下1348名・海軍挺身戦隊計5843名に感謝と祈りを!いま平和な生活ができているのは多くの犠牲の代償であり国のために生命を捧げた多くの人々を永遠に忘れることは出来ないでしょう。
今、地方の自治体病院は医師不足で災害と同様の情況にあります。子供を生めない・育てられない救急でも30分以内に見てもらえない、戦争と同様の情況です。国の医師需給に関する検討会の委員は全員が過疎地の自治体病院を最低10地区は視察すべきであります。組織の代表など高名な方々ばかりであるが14名の委員のうち地方の最近の実情に詳しい方は泉(茨城県)小山田(全自病)吉新(地域医療)の3委員位のようです。
泉委員の報告を真剣に受け止めているなら県別・診療科別医師不足数は簡単に公表されていて然るべきであり、長谷川委員の需給総括では今後20年間医師不足が続くとも読めます。国の指導者に正しい提言をすべき重大な責任を自覚され空虚な報告を出さなかったことをみずから確認して欲しいものです。
米英連合軍の力を正しく認識できなかった陸軍の参謀は全員が戦争犯罪人ではなかったか、大本営の根拠なきデータでの方針決定の誤りを繰り返さないでいただきたい!医師が供給過剰であり医療費の増大をとめるため有効であるとして医大の定数削減した参謀本部員は誰か?病床過剰であるとして第一次医療法改正で病床規制をして 逆に既存病床が倍増した例があります。(埼玉県)。
今回の改正で一転強力に削減し医師不足の解消を図ると言います。医療協議会は機能しないと言う共通の認識に政府は回答できるのでしょうか。医師需給検討会の結論は『関係者が仲良くすること』『国は医療制度改革を着実に実施すること・県の協議会に期待する』この調子では 政府を当てにせず自治体病院は独自に思いきっつた改革をすすめるしかありません。
(鹿児島県立病院の改革は全国の県の模範)
鹿児島県はこの4月1日から全適となったがすでに収支比率が5病院全て90%を超える勢い。おそらく一年内に100%を超えるものと期待している。私が確信する理由は次のとおり。
私の講演は5病院はすべてPM6時から8時ほぼ70%以上の職員が参加。8時からの懇親会にも幹部だけでなく多くの職員が事業管理者・病院局幹部と歓談。総看護師長から「全職員が元気が出てきました。やる気が出ました」と!懇親会は全部総看護師長の一本締めでお開き。これほど一体感のある自治体病院は民間病院でもそうざらにはない。
医師も含めて全県に先駆けて特殊勤務手当を廃止した。
もつとも成績の悪い鹿屋医療センター186床(実質収益対経常費用比率67・5%)が直に7対1基準にする。一億円利益が出ると幹部が明るい表情で報告してくれたこと。
事業管理者が 明確な目標数値(病床利用率95%など)を公開し未達の院長の職を解くべきと言う私の強い助言を受け入れてくれるようであること。
事務局長が極めて柔軟で改革への熱意が素晴らしい。
しかし全適の問題点・課題も多いが、聖域に挑戦すべく都合の悪いデータも全て提供してくれた。鹿児島県の改革への取り組みは全国から注目されることになろう。