『自治体病院のこれ以上の経営悪化防止するために副院長に看護師を登用・経営の重要方針の決定に参画していただくことである』長 隆
経営内容の良い公的病院は押しなべて副院長は看護師である。
慣行命の官僚経営・女性蔑視の男性院長が、病院経営悪化の諸悪の根源である。
日本看護協会の以下の資料を見て、自治体病院の開設者・管理者は看護師の社会的地位向上にリーダーシップを発揮し、看護師にやる気を出していただくことです。
(看護師定着本部の目標)
さまざまな施策を構築し、看護職員の確保と定着を推進します。
● 新卒看護職の離職率を9.3%→8%に減少させます。
● 病院勤務の全常勤看護職の離職率を12.3%→11%に減少させます。
● ナースセンターを通じた再就業者数20,000人をめざします
(日本看護協会会長 久常節子さんの見解)
【「潜在看護師の掘り起こし」から「働き続けることのできる環境づくり」への転換】
2006年は、「看護職員配置7対1」と「看護基礎教育改革」に明け暮れた感がある。特に7対1に関しては、女性が職場を変わることは家庭や育児等の関係で、それほど容易ではないはずなのに、“なぜだろう”という疑問が私の中にもあった。
看護職の働く条件や環境に関する資料を見て、その理由がはっきりした。夜勤帯勤務8時間当たりで45分間の休憩が取れている人は全体の4分の1、休憩時間なしが3分の1を超えている。民間給与の実態では、医療職の中で2年連続して給与水準が下がっているのは看護師のみ。1カ月の平均超過勤務時間は14時間44分。年代にあまり関係なく夜勤は8.4回。新卒看護師の夜勤は就職して3週間目から始まり、5月の3週目には60%の者がスタートしている。ここに、新卒看護師の早期離職の原因もあるのだろう。
看護職員の確保対策は、潜在看護職員の職場復帰に力が入れられてきた。その割には、あまり成功しているとは言えない。長く現場を離れると医療環境に付いていけないからだ。それより、大切なことは看護職員が辞めなくてもよい、働く場の条件をつくっていくことだ。
2006年12月から、本会は「看護職員確保定着推進本部」を設置し、重点的にこの事業に取り組む。キーワードは「ワーク・ライフ・バランス」。一人ひとりの看護職が、仕事と生活のバランスを取れるようにしていくことである。人間の生活には、結婚や出産、育児、介護や自分の身体の不調など、年代ごとの課題がある。そうした課題に対応しながら働き続けるには、多様な労働形態を選択できる仕組みがなければならない。
今は、夜勤ができ、休憩なく勤務ができ、超過勤務もしなければ仕事を続けられない。ワーク・ライフのライフは、まさに命であるが、これでは看護職の仕事は命を削ってバランスを取っている感がある。こうした実態の改善に、本会組織を挙げて全力で取り組む。具体的な事業計画もできてきた。これが動き出すと、離職者は急激に減少するだろう。
2007年は本会誕生60年。還暦である。本来、職能団体は、何のために組織化されたのかを振り返り、次の60年の第一歩を踏み出さなければならない。
(定着本部の政策)
● 新卒者の定着促進をはかります。
*看護基礎教育の年限延長・充実
*卒後臨床研修の制度化
*看護学生の職場選択の支援など
●「選ばれる職場」づくりの支援、労働条件・環境の改善をはかります。少しでも長く、安心して働ける職場になるための改善案を提示します。
*看護配置の充実
*有休取得日数の増加や残業の削減
*労働安全衛生の向上
*適切な人事管理と賃金のあり方の提示など
●豊かなキャリアの継続を促進します。
*多様な働き方の検討
*子育て支援の推進
*再就業支援の強化など