2007.04.16

『厚労省の地域医療アドバイザー制度 創設に期待する事が出来るか?』/元総務省地方公営企業経営アドバイザー 長 隆

 厚労省は、地域医療に助言者を派遣して医師不足対策に対処することになった。深刻な医師不足に悩む地域を支援するため、厚生労働省は2007年4月10日、対策の在り方などを助言する「地域医療アドバイザー」を今夏にも都道府県に派遣することを決めた。
 多くの報道によれば「医師確保のノウハウを持つ広域病院の経営者や、医療行政に詳しい学識経験者ら10人程度を同省が選任して委嘱。都道府県とともに問題解決に向けた取り組みを始める。」というものである。派遣の要否は都道府県の要請に基づいて厚労省が判断。医師の減少で産科や小児科が閉鎖に追い込まれたり、救急医療体制の整備が遅れたりするなど、住民生活への支障の程度などで優先順位を決める。
 アドバイザーは非常勤だが、都道府県の対策会議に出席して病院の集約化や医師の重点配置について助言。同種の問題で効果をあげている他の自治体の取り組みなどを紹介しながら、施策作りを指導する。厚労省は派遣後3年をめどに都道府県から報告を求め、アドバイス効果を確認する方針で「各地の成功例を集積し、すべての都道府県が共有することで地域間格差の解消につなげたい」(医政局指導課)としている。
 同省と文部科学省、総務省の3省は昨年8月、「新医師確保総合対策」を策定。都道府県ごとに医療機関や大学の関係者、自治体担当者らによる対策会議を設置して対応を協議するよう求めたが、地域内での取り組みには限界があるとの指摘も出ていた。
(解説)
 総務省のアドバイザーを 2006年まで11年間努めさせていただいた経験・と反省から制度創設に賛成します。アドバイザーに医師が参加することが大変有益です。特に武弘道先生に最高責任者に就任していただき、アドバイザーになる医師などを教育をしていただくと良いと思います。わが国で指導者として自治体病院関係者に信頼される医師は残念ながら武弘道先生ただ1人でしょう。改革の実績のない医師を派遣しても反発されるだけでしょう。「偉そうなことをいうならアドバイザーやってみろ」といわれるのが落ちでしょう。
 総務省のアドバイザー制度が人気があり、毎年100件近い派遣要請があるようです。地方分権の枠の中でも一定の成果が出てきたので、厚労省の制度も試行錯誤を繰り返しあきらめずに目的達成して欲しい。即効性には欠けるが、漢方薬のように徐々に効いて欲しいものです。