2007.07.31

『繰延勘定として整理できる損失及び費用 ・・退職給与金の規定は地方公営企業法施行令の定めであるが財政健全化法が優先する・・・、又することが出来る規定であって望ましくないのは当然である』

総務省地方公営企業会計制度研究会<報告書>平成17年3月においても、廃止が適当とされている。 民間病院は繰り延べ経理はできない。

参考  商法・法人税法上の繰延資産

繰延資産とは、会社が支出する費用のうち、支出した効果が支出の時だけでなく将来にも及ぶものをいい、一時的に費用にするのではなく、その効果の及ぶ期間に分けて費用計上される。法人税法による繰延資産は、一つは、商法においても規定される「商法上の繰延資産」であり、8種類ある。
もう一つは、税法において特別にその効果が将来に及ぶ期間により定める「その他の繰延資産」がある。それぞれの内容は次の通り。
(1)商法上の繰延資産
商法上の繰延資産は、原則として任意償却することができる。但し、社債発行差金については、償還期限で均等償却する。

繰延資産の内容

種類 内容
創業費
発起人への報酬、設立登記のため支出する登録免許税その他法人の設立のために支出する費用で法人の負担すべきもの

開業費
法人の設立後営業開始までの間に開業準備のために特別支出する費用

開発費
新たな技術、新たな経営組織の採用、資源の開発、市場の開発、市場の開拓又は新たな事業の開始のために特別支出する費用

試験研究費
新たな製品の製造、新たな技術の発明に係る試験研究のために特別支出する費用
新株発行費 株券の印刷費、資本又は出資の増加の登記についての登録免許税その他新株等の発行のために支出する費用

社債発行費
社債券等の印刷費、社債の登記についての登録免許税その他債券の発行のために支出する費用

社債発行差金
商法規定による社債の差額及びその他これに準じるもの。つまり、社債の償還すべき金額(額面額)と社債発行価額との差額をいう
建設利息 商法の規定により設立後2年以上開業できない場合に支払う株主に配当する利息

繰延資産償却限度額
商法上の繰延資産は、任意償却のため償却限度額は次のとおりです。
繰延資産の支出額 ― 前事業年度までの償却累計額 = 償却限度額

(2)その他の繰延資産

その他の繰延資産の内容
その他税法で定める主な繰延資産の内容は、次のとおりです。

種類 区分 償却期間

公共的施設の負担金

負担者が専用に使用する場合 施設の耐用年数の70%相当
負担者が専用に使用しない場合 施設の耐用年数の40%相当
協同的施設の負担金または改良のために支出する費用
負担者等の共同の用に又は協会等の本来の用に供する場合
施設の耐用年数の70%相当
商店街等のアーケード・日よけ・
アーチ・すずらん等の負担金
土地の部分45年その他の部分5年(耐用年数が5年未満の場合はその耐用年数)
建物を賃貸するために支出する権利金等 新築の建物でその権利金等が建物の建築費用の大部分をしめ、その建物がある限り賃貸できる場合 建物の耐用年数の70%相当

借家権の転売できる場合
建物の見積耐用年数の70%相当

地方公営企業法施行令
(昭和二十七年九月三日政令第四百三号)
最終改正:平成一九年三月二日政令第三九号

(繰延勘定として整理できる損失及び費用)
第二十六条  災害に因る事業用資産の損失が多額であつてその全額を当該災害のあつた事業年度において負担することができない場合においては、その損失の全部又は一部を繰延勘定として整理することができる。

2  将来の事業年度に影響する次の各号に掲げる営業経費は、その全部又は一部を繰延勘定として整理することができる。
一  企業債発行差金
二  開発費
三  試験研究費
四  退職給与金

3  前二項の繰延勘定は、当該繰延勘定を設けた事業年度の翌事業年度以降五事業年度以内(企業債発行差金については、当該企業債の償還期限内)に毎事業年度均等額以上を償却しなければならない。

→総務省ホームページへ(地方公営企業会計制度研究会報告書 平成17年3月 退職手当関係抜粋)