2007.07.31

『公立病院 退職引当金計上の必要性』

総務省 「公営企業会計制度に関する実務研究会」の退職引当金についての基本方針は次のとうり。
改革の先延ばしは、医療の質をたかめる事にはならないであろう。今働いている人の努力で引き当て設定できなければ病院経営にならない。
公立病院は民間病院と異なり、ほぼ確実に退職金の支給が予測可能である。
一時に全員が退職するということはありえないが、団塊の世代が大量に退職の時期を迎えている。
職員の退職に伴う退職金をそのままその年度の費用として計上すると他年度・民間比較でアンバランスとなる。
勤務期間中の各年度で分担しなければ、公平でなく改革は病院職員の支持を得られない。結果としての累積欠損の適正な計上は当然であり、過去の放漫経営を自治体の責任で負担清算してJRの再建成功に学ぶべきであろう。
民間病院の医療法人が法人税法で退職引当金の計上が認められなくなったのは、あくまで税の計算の論理であり、企業会計では退職給付引当金として期末要支給額の100%(割引後)が負債として有税で計上しなければならない。
公立病院が将来退職金を払わない?払えないなら?引当金の負債計上は不要であろう。払えないなら職員が多すぎることになる・・・今引当金の計上が出来ないなら将来支払う原資が準備できないという財政であるということを言っているという意見もある。引当金の負債計上は当然なのである。
過去勤務債務の分割計上の事例から、激変緩和措置として5年間計画的・規則的に計上することは認められるのであろう。

(退職給付引当金の計算)
退職給付引当金とは、将来の支出額である退職給付の見込額のうち、当期以前の期間に費用として負担させた金額を表す負債項目である

ステップ1: 退職給付債務を見積もります
ステップ2: 年金資産の時価を把握します
ステップ3: 退職給付費用を算定します
ステップ4: 退職給付引当金を算定します

退職給付引当金 = (退職給付債務)-(年金資産・公正価値)・・過去勤務債務など省略簡便化表示してあります。

(地方公営企業会計制度研究会の報告書より抜粋)