『都道府県や市町村に再編やネットワーク、合理化なんてどうして期待できるのですか?民主党古川議員』・・・病床削減命令(医療法7条の2)を知事は出せるか?みずからの県立病院の遊休病床を削減できずして、どうして県下の公立病院の遊休病床の削減命令・勧告できるかである。
(医療法7条の2)
都道府県知事は、病床過剰地域において、当該病院又は診療所が、正当な理由がないのに、許可を受けた病床に係る業務の全部又は一部を行っていないときは、当該業務を行っていない病床数の範囲内で、当該病院又は診療所の開設者又は管理者に対し、病床数を削減することを内容とする許可の変更のための措置をとるべきことを命ずることができる。
衆議院厚生労働委員会 平成18年5月10日(水曜日)議事録より
○古川(元)委員 これは、もっとやはり危機感を持っていただかないといけないと思うんですね。公立病院、自治体病院が、大臣がさっき想定問答を読まれたような、最初に出てきたような求められている役割を果たせないような状況になってしまっている。
今崩壊しつつある医療現場の体制、医療提供体制を立て直すためには、まずやはりそこのところから、特に今も言われたように、大臣、都道府県がもっとリーダーシップをとってと言うんだったら、自分が運営主体なわけでしょう、その自治体病院からまず手をつけて、しっかりその地域において求められる役割を果たせるようにさせなきゃ、ちっとも、そんなものいつまでたったって、役割が果たせないどころかどんどん今の現場での矛盾というのは拡大していきますよ。
平成十七年八月十一日、地域医療に関する関係省庁連絡会議の医師確保総合対策の中で、「自治体病院の再編・ネットワーク化の推進」というものがあって、「自治体病院が、相互の連携、機能分担及び病床の合理化を一層推進し、その再編等医療提供体制を抜本的に見直す取組を、地方財政措置等により支援し、推進する。」と。それを受けて、自治体病院の再編等への取り組みに対する措置というのが平成十七年度からとられています。その中で、病床削減が行われた場合における地方財政措置ということで、自治体病院の医療提供体制の見直しにより病床の実質的な削減が行われた場合、削減後五年程度、当該削減病床数を有するものとして普通交付税措置を講ずるというような地方財政措置がとられているんですね。
しかし、ここでやられている再編、ネットワーク化のための病床削減、本当に進んでいるのか。総務省に調べてもらいました。実は、総務省、ちゃんとこの数字もとっていなかったんですね。調べてくれと言ったらようやく調べたわけなんですけれども、これが四、五、六ページにあります。
この削減病床数を見ると、これはお金がついているんですよ、財政措置。大臣、その資料をよく見てくださいね、四、五、六と。これは削減病床数、一けたのもたくさんあるんですね。よく頑張って百以上減らしているところもありますが、多くが一けたか二けた。といっても、本当に、十とか二十行くようなものはほとんどない。全部で二千三百九十一床です。全病床数は二十三万八千四百八十九床です。これは一%ですよ、進んでいるのは。
これでは進んでいないんじゃないかと言ったら、いや、ベッド数が小さい病院もありますからと言われたので、では削減病床数一けたのところだけ上げて病床数がどれだけあるか出してくださいと言ったら、それが六ページです。五百三十五床あって一つしか減らしていない、二百九十四床あって一つしか減らしていない。一体これはどういうことなんですかね。ここで言っている医療提供体制の見直しによった病床の削減は行われたと言えるんでしょうか。
この中で、茨城の友部病院というんですか、ここなんかも五百八十六床あって削減病床数は三床だけなんですね。ここの病床利用率というのはどれくらいか、大臣御存じですか、五五・八%なんですよ。ほとんど半分使われていない状況の中で、それで三つ減らしてお金をもらっている、よくまあこれで。
ここの総務省のには、財政措置は病床の実質的な削減と認められないものは除くと書いてあるんですけれども、どう見たって、一けたしか減らしていないようなところで努力をして、再編、ネットワーク化へ向けての措置として病床が減らされたというふうには思えないんですけれども、これはどのように認識しておられますか。
○大谷政府参考人 お答え申し上げます。
ただいま御指摘のありましたように、平成十七年度から、自治体病院の再編合理化のために病床を削減した場合においても、五年間は従前の病床数により普通交付税の算定を行うということにしておりまして、平成十五年度実績ということであれば、先ほど御指摘のとおり、二千四百床余りの病床数に対し、これを削減がなかったものとして算定を行ったところでございます。
病床削減数は、これは平成十五年度の実績でございまして、再編や合理化で減らしたものではない、いわゆる再編やネットワーク化ではなくて一般的な合理化で減らしたものも含まれていることは御指摘のとおりであります。
今回の措置は、おっしゃるように、動機として自治体病院の再編あるいはネットワーク化、このインセンティブとして働くことを期待して設けたものでありますが、一方、標準的な経費に要する一般財源措置であるという普通交付税の性格上、再編の効果そのものを個別に査定するといったやり方はなかなか難しいということで、一部合理化されたような病床も含めて、一律に削減数として合理化努力を評価したということでございます。
○古川(元)委員 個別は無理かもしれませんけれども、一しか減っていないのを、こんなものは別に個別に理由を聞かなくても、一つしか減っていないようなものまで財政措置をつけるというのは、では一体、病床の実質的な削減と認められないものは除く、この除かれる場合というのはどんな場合なんですか、教えてください。
○大谷政府参考人 個別の例を承知しているわけではありませんけれども、例えば転床であるとか病床の改築等の移転とか、そういったものはあろうかと思いますが、一でも減については、従来どおり合理化として財政措置を続けたということは事実でございます。
○古川(元)委員 それは、さっき審議官言われたでしょう、個別にチェックできないと言ったけれども、改築によるものかどうかというのは、それはチェックしなきゃできないじゃないですか。そうしたら、ここの、病床の実質的な削減と認められないものは除くというこの規定は、何の意味もない。とにかく減ればつける、そういう措置だという認識でよろしいということですか。
○大谷政府参考人 個別の具体例を現在まだ把握しておりませんので申し上げられませんけれども、実質的に単なる減ではないというものがあれば、それは申請する側で評価して病床数をカウントしてもらうことになると思いますが、現在の制度としては、県の保有している公的病院の現在保有数を申請いただいた数字について、一律の交付税措置を行うという形で行っております。
○古川(元)委員 これは、審議官、こんな状況がわかっても調べないの。それは出してくるのを信じるんですか。一つしか減らせなかったのに、堂々とお金をもらう申請をする。
こういうことをやっているんだったら、こういう都道府県や市町村に再編やネットワーク、合理化なんてどうして期待できるのですか。大臣、そう思いませんか、これは。そういう気持ちであっては、一体そのお金はどこから出ているんですか。国民の税金でしょう。
明らかに、どう考えたって、一つや二つしか、しかもさっき申し上げたような例でいえば、病床がフルに利用されていて、その中で合理化して減らしました、何とか努力して一減らしましたというならわかりますよ。これを全部一回調べていただければいいと思いますけれども、例えば、さっき言ったように、五百八十六床あって病床利用率が五五・八%で、ほとんど半分遊んでいるところで、三つ減らしてその分のお金をもらう、こんなのおかしくないですか、どうですか。
○大谷政府参考人 数が一とか三とか、そういう数字がどうかについては一概には申せませんけれども、削減を行ってその直後に、削減した後、国からの財政措置も減るということであれば、収入も減る一方で国からの措置も減るということで、その一時的なショックを緩和しているわけでありますけれども、五年間の時間が過ぎればそれは消滅するということで、一時的な、移行に伴う削減に伴う緩和措置でありますから、当面、一とか三とか、確かにその枠は小さいかもしれませんけれども、その努力についてもとの形で数字で評価していく、これは現在の交付税制度の措置としてはそういう形になるわけでございます。
○古川(元)委員 これというのは、さっきも言った医師確保総合対策、その中の自治体病院の再編、ネットワーク化を推進するための措置として入れられたわけでしょう。やっているわけでしょう。こんな状況で、一体いつ再編やネットワーク化が進むのですか。こんな状況で一体、本当にいつになったら自治体病院がちゃんと求められている役割を果たせると思うんですか。
そういうことしかできないような今の状況の中で、今回の法律の中では、都道府県知事とかが病床の削減命令を公的病院等に対して出せるという権限を与えましたよね。自分が経営主体である自治体病院においてこのていたらくですよ。どうしてほかの病院に対して、自分が経営者でもないところに対して命令ができると思えますか、大臣。
大臣が別の公的病院の院長さんであって、自治体病院は病床数を全然減らさない、一つ減らしたらそれだけ総務省に申請してお金をもらっている、その知事から、おたく減らせと言われたときに、黙って、はいそうですかといって受けますか、これ。どうですか、大臣。どう思いますか。
○川崎国務大臣 言われるとおり、例えば、私どもでいえば国立病院機構、それから厚生年金、社会保険病院、労災病院、こういうものの集約化を進めなければならない、これをきちっとやらないで単に言えるか、こういう話と一緒であろうと思います。
県からいえば、先ほど私は市民病院の例を出した、市民病院を、県がきちっとしなさいよと言ってもなかなかできなかったという例を申し上げた。しかし、県が最初に手をつけるべきは県立病院が先であろうという委員の御指摘は、それは間違いないだろうと思いますし、私どもも、厚生年金や社会保険病院、こういう問題の整理についてしっかりやっていかなきゃならぬな、このように思っております。
○古川(元)委員 そういう視点で、普通、大臣、そう考えるんですよね。やはり、まず隗より始めよですから。都道府県知事がリーダーシップを発揮しようとなったら、まず足元の自分のところからちゃんとやらないといけない。しかし、どうもそういうのが余り進んでいないように見えるんですよね、この自治体病院の再編、ネットワーク化の推進というのは。
ちょっときょうは一つ例を出したいと思いますけれども、資料の、次の七、八を見てください。これは、山形の市立酒田病院と県立日本海病院の統合の話なんです。
これは、大臣が言われた、市がなかなかやらないのを県がやはり指導しなきゃいけないねという話がありましたけれども、ここは市の方が積極的に、もう病院も二キロで近いし、機能も重なっているから統合しようといって提案したんですよ。そうしたら、県の方が、いや、待ってくれと。ちょっとそれは余りやる気がないんだ、外部監査の結果にまってくれといって先延ばししているんです。
市の方は、この古い市立の酒田病院は、経営状況は非常にいいわけです。しかし、耐震性がないというので、地震が来たら崩れちゃうかもしれない、だから、早く建て直しをしたい。しかし、建て直しをするに当たって、どうせだったら、この近くの県立日本海病院と再編統合して、そして機能分化をして、その新しい機能に合ったような病院を建て直したいと思っているのに、県の側はずるずると後ろに下がっている。このままだと、もう市立酒田病院は仕方ないから今のままで建て直しをやらなきゃいけないかもしれない。
これなんかは、本来はもっと県が、市から言ってくれたら、それはそのとおりだねと。よっぽどこの県立日本海病院が経営がいいならいいですよ。この県立日本海病院というのはひどい赤字なんですね、設立以来。そういう状況にあるにもかかわらず、市からいい提案が来たのに後ずさりしている。これをどう思いますか、大臣。
○川崎国務大臣 これは加藤紘一さんの地元ですから、私も二、三回応援に行ったことがあります。多少土地カンはありますけれども、この新聞で伝えられるようなことが事実ならば、県はもう少し積極的に取り組むべきだなという思いはします。
しかし、事実関係は、この新聞紙上しか私知りませんので、これは県の方に私どもの方から問い合わせしながら、事実関係は調べてみます。
○古川(元)委員 これは総務省の方はどう認識しているのですか。
○大谷政府参考人 お答え申し上げます。
新聞報道で私どもも承知したところでありますけれども、まだ団体から直接相談を受けているわけではございませんけれども、これは一義的に、よく話し合っていただいて、私どもも相談を受ければ調整に協力することはやぶさかではございません。
○古川(元)委員 でも、これは本来、今回の法改正でも、一番リーダーシップをとらなきゃいけない都道府県が後ろ向きなんですよね。
こういう状況が、これは山形の例ですけれども、ほかのところでもあったらどうなりますか、大臣。やろうという、せっかく前向きな病院とか前向きな市町村とかがあっても、県が一番、自分のところの県立病院の改革も進まない、そして、せっかくいい提案があっても、それをちょっと待ってくれと言っている。
こんなことだから、最初に大臣に聞いたように、本当に都道府県に期待していいんですか、それで本当に今の医療の現場の状況、問題は解決されるんですか。期待する、希望するのはいいですけれども、現実的にはそれはうまくワークしないんじゃないですか、そのことを私は聞きたいんですね。そういう視点で、もうちょっとこの酒田の話に絡めて申し上げますと、県の方は、外部監査の結果が出てそれで判断したいというふうに、私から言うと逃げているんだなと思うんですね。