2007.10.29

『公立病院改革は財政健全化法で都道府県・政令市にも当然適用される。求められる経営健全化計画は過去改革にほとんど手をつけてこなかった都道府県・政令市にとっては「県立病院平成維新」の大衝撃となろう。』(長 隆)

従来繰り返し実施されてきたが、最近の第5次病院事業経営健全化措置(平成14年から平成19年まで)で示された総務省の政策は、残念ながらほとんど成果をあげる事が出来なかった!
地方分権で都道府県に総務省は指導の役割を期待したが、肝心の都道府県が退職引当金をつめない。規律のない一般会計からの繰り出し・豪華病院を新築するなど、真似てはならない事例の続出になっている。

■甘かった第5次病院事業経営健全化措置(以下 措置)

1.平成14年度から18年度までに対象団体としてわずか15団体が指定され、16年度までに1団体のみが完了したという惨状
2.措置は自主的な経営努力を求める。お手上げ任意の政策であった。
3.対象団体は市町村病院に限った。最も業績の悪い都道府県・政令市の公立病院は、最初から対象団体とせず、しかも措置の要請を都道府県知事にしている。自らが模範になれない県が市町村を指導する事が出来るはずがない。不良教師が学生に訓示している。
4.数値目標 収支比率90%以上(不採算地区70%以上)5%以上の向上確実等を条件としたが、困難なら延長できるとした。収支比率が100%以下は全て対象団体にすべきであった。
5.財政措置・・改善額の二分の一を交付税措置。税金投入して収支比率100%以上は当然なのになぜ更に飴が必要か?

結論

病院事業の再建は、昭和41年の地方公営企業法改正により不良債務の範囲内で起債を認め2分の一を特別交付税により措置する事で病院の経営合理化・再建を図るものであった。
不良債務解消計画により、単年度収支均衡を目指させるのだが、具体的目標数値がないので絵に描いた餅であった。対象団体に15団体しかお手上げしなかったのも当然か。最初から諦めていたともいえる。
その後総務省は「地方公営企業の経営の総点検について」各県に平成16年1月に通知を出すなどしているが業績は更に悪化の一途。
チェックリストなど、経営改善手法は適切に紹介しているが、やはり絵に描いた餅であった。
今回のガイドラインが、事実上強制力を持つ事になるので総務省の長年の悲願が実現する事になろう。

事実上強制力を持つ事になる理由

1.財政健全化法で早期健全化基準以上になれば、財政健全化計画を立てなければならない。(強制)
2.県だけでなく、該当自治体病院は外部監査が義務化される。