2008.04.30

『地方財政白書 院内保育所の運営・必要な財政支援が措置されていた』

地方財政白書
院内保育所の運営・必要な財政支援が措置されていた。国は有効な対策を示しても自治体の取り組みが遅い・・・国の施策を批判する前に積極的な対応が求められる。

地方公営企業等に関する財政措置(19年度)

地方公営企業
 
地方公営企業については、上・下水道、交通、病院等住民生活に密接に関連した社会資本の着実な整備を推進するとともに、社会経済情勢の変化に対応した新たな事業の展開を支援し、併せて地方公営企業の経営健全化等を推進するなど経営基盤の一層の強化を図る必要がある。

このため、平成19年度においては、次のような措置を講じた。

「病院事業については、女性医師及び看護師確保の観点から、院内保育所の運営に要する経費について、一般会計から繰出しを行うこととし、当該繰出しに要する経費に対し所要の地方財政措置を講じることとした」

参考
(病院事業の18年度決算概況)

a 事業数及び経営規模
地方公共団体が経営する病院事業(地方公営企業法を適用する病院事業数)で、平成18年度決算対象となるものは、669事業であり、これらの事業が有する病院(以下「自治体病院」という。)数は973病院である。これを経営主体別にみると、都道府県立が209病院(46都道府県)、大都市立が38病院(15大都市)、市立が419病院(335市)、町村立が201病院(190町村)及び一部事務組合等立が106病院(83組合)となっている。

自治体病院のうち一般病院について病床数300床以上の大規模病院が占める割合を経営主体別にみると、都道府県立が49.1%、大都市立が67.6%、市立が37.3%とそれぞれ大きな割合を占めている。これら大規模病院は、地域における基幹病院、中核病院として高度の医療設備を備え、医療水準の向上等に重要な役割を果たしている。

平成18年度末における病床数は23万1千床で、前年度と比べると2.0%減となり、入院、外来延患者数は1億8千万人で、6.1%減となっている。

また、病床利用率は77.5%(前年度80.3%)、外来入院患者比率(年延外来患者数を年延入院患者数で除したもの)は172.1%(前年度173.8%)となっている。なお、全国の病院に占める自治体病院の数及び病床数の推移は、第103図のとおりである。

第103図 全国の病院に占める自治体病院の状況

b 経営状況

(a) 損益収支
病院事業の総収益は4兆90億円で、前年度と比べると3.5%減、総費用は4兆2,075億円で、前年度と比べると2.2%減となっている。この結果、純損益は1,985億円の赤字、総収支比率は95.3%となっている。また、経常収益は3兆9,791億円で、前年度と比べると3.8%減、経常費用は4兆1,788億円で前年度と比べると2.4%減となっている。この結果、経常損益では1,997億円の赤字、経常収支比率は95.2%となっている。なお、純損益、経常損益における黒字・赤字事業数及び黒字・赤字額は、第40表のとおりである。

第40表 病院事業の経営状況

累積欠損金は1兆8,736億円で、前年度と比べると5.1%増、不良債務は953億円で、前年度と比べると14.2%増となっている。
特に不良債務については、過去5年間で最も低水準であった平成15年度の742億円と比べ約200億円増加し、さらに、経営形態の見直し等に伴う債務処理額等を除くと、実質的には400億円以上の増加となるなど、急激に増加している。

このような厳しい状況の中、「公立病院改革プラン」に基づき経営の健全化を図るにあたり、平成15年度以降の医師不足の深刻化等により新に発生した不良債務を長期債務に振替え、その計画的な解消を図ることができるよう、平成20年度に限り、「公立病院特例債」の発行を認めることとしている。

なお、医業費用に対する医業収益の割合である医業収支比率は88.8%(前年度90.3%)となっており、これを病院の種別にみると、一般病院が89.4%(同91.0%)、結核病院が47.1%(同41.5%)、精神科病院が66.9%(同65.9%)となっている。

(b) 資本収支
資本的支出は6,465億円で、前年度と比べると4.5%減となっている。これに対する財源は、外部資金が4,358億円、内部資金が1,869億円で、財源不足額は238億円となっている。資本的支出の内訳をみると、建設改良費は3,284億円で、前年度と比べると10.9%減、企業債償還金は2,532億円で、前年度と比べると2.6%増となっている。