『公立病院改革懇談会(第1回)議事概要』
1.開催日時等
開催日時: 平成19年7月23日(月)13:30?15:30
場所: 全国都市会館
出席者: 長隆座長、相澤孝夫委員、今岡輝夫委員、島崎謙治委員、武弘道委員、和田頼知委員、二川一男厚生労働省医政局総務課長、佐藤敏信厚生労働省医政局指導課長、久保信保自治財政局長、栄畑潤大臣官房審議官、平嶋彰英公営企業課長、濵田省司地域企業経営企画室長
○委員からの主な意見
1 ガイドライン全般にかかるもの
・ 公立病院は規模の大小や都市・地方など、状況や役割など様々であり、一律には論じることはできない。公立病院の機能や性格ごとに議論すべきではないか。
・ 例えば、北海道や沖縄のような離島、中山間地の医療過疎地域は「民間並み」とはいかないのではなか。
・ へき地や離島の医療を守るためには、極端に言えば一般会計で抱えてしまう必要がある病院もあり得るのではないか。
・ 改革の三つの視点は基本的には手段・手法。これらを通して最終的にはどのような目的を実現しようとしているのかを見失ってはいけない。
・ 当該公立病院の地域における役割をまず整理し、単なる数値目標だけでなく、病院の理念や使命、それを達成するための戦略や経営計画目標を入れ込んでいくべきである。
・ 地域における公立病院の役割は、医療計画の策定過程において位置付けされていくべき性格のもの。
2 経営指標について
・ 経営に関する目標設定の前提として、今後の一般会計繰入の基準・水準を明確にすることが重要ではないか。
・ わかりやすい指標を示すべきではないか。例えば病床利用率が一定以下の状況では統合・再編を検討すべきとの仕組みを考えてはどうか。
・ 医療の質の確保の観点も必要。診療報酬の減額対象となるようないわゆる標欠病院は開設主体の変更や再編を検討させるべき。
・ 職員給与費比率を比較する場合、委託化により人件費から外れる場合には、正確な比較が難しいため、人件費と委託費を加えた経費比率で比較するなどの工夫が必要ではないか。
・ 職種別職員給与や人員数を地域の民間病院の水準と比較して公表するなど様々な情報開示が大事である。
・ 民間病院の給与水準も、大病院もあれば中小病院もあり、単純に比較対象の数値がとれないのではないか。
3 再編・ネットワーク化について
・ 自治体病院の設立当時とは交通手段、医療技術水準など状況が違っており、再編が必要。へき地といっても交通事情等の改善により、かつてと異なりアクセスがよくなっているところもある。
・ 同地域に県立、市立が並立している場合があり、非効率である。
・ 医師の確保や勤務体制、医療資源の有効活用の点から統合・ネットワーク化を推進すべき。
・ 医療計画での位置付けや自治体病院の意義について明確にすべきではないか。
・ へき地所在病院は再編・ネットワーク化の枠外でも良いのではないか。
・ 公立病院の縮小・再編には周辺住民の反対・消極論が強く、これをどう説得していくかが最大の問題。
・ 誰が主導権を持って再編・ネットワーク化の整理をしていくのかは大きな問題。都道府県のガバナンスがある程度働くようにしないと解決しない。
・ 再編・ネットワーク化を進めるためには、誘導的な財政措置も必要。
4 経営形態の見直しについて
・ 自治体病院の経営責任が不明確なケースが多く問題ではないか。首長が病院長に任せっきりになっているところもある一方で病院長に実質的な権限が与えられていないところもある。権限と責任を明確化かつ一体化させる必要があるのではないか。
・ 法全部適用であっても管理者側が実質的に予算や人事の権限を有しているか否かをチェックする必要があるのではないか。
・ 地方自治体や公立病院に必死になってもらいたい。公立だから何とかなるとの感覚があるとすれば経営形態の見直しにも踏み込まなくてはならない。
5 公立病院のあり方全般に関わるもの
・ 一般会計負担の考え方を明確にわかりやすくすべきではないか。
・ 北海道、沖縄、離島、中山間地はどうしても不採算となり、一般会計繰出により支える必要があるが、こうした過疎地域医療以外は政策医療として位置付けることは難しいのではないか。
・ 公立病院は全般的に過剰投資傾向にあり、抑制するシステムを講じる必要があるのではないか。
・ 病院で毎年行うべき減価償却費の積み立てが確保されていない団体や年度末の一時借入金が巨額に上がっている団体が少なからずあるのは問題ではないか。
・ 入院、外来で収入は減少しているのに職員は減少していない例があるが体制に問題があるのではないか。
・ 公営企業会計制度でも民間病院のように例えば退職手当引当金を計上するなど、民間病院と比較可能な会計基準の採用を推進すべきではないか。